第1話  運命の出会いの巻き


 むか〜しむかし(かどうかは不明であるが)、
ある所にクッキーという農夫犬が住んでいました。
クッキーは牧畜犬として働けば楽して生活を送ることが出来たのですが・・・

何しろ牛を見るのも怖くて、お話にならなかったのでした。
しかたがなく、細々とお百姓で生計を立てていました。

春になると竹山に生えてくるタケノコは、金銭収入として大きかったので、
せっせとクワとカゴを持って毎日出かけておりました。

優秀な鼻を使えば生えかけたタケノコなんて、簡単に見つけることが出きるのでした。
松茸かトリュフでもあると、きれいなねえちゃんと一杯やれるのに・・・
なんてアホな独り言を言いながら、今日もタケノコ掘りに精を出しておりました。
そこで、
奥の方に何やら輝く竹を発見したクッキー!!!
あ、あれは・・・
のつぶやきよりも早く、頭の中では昔話のストーリーが駆け巡っておった。
ふふふ・・・・やったぞ、これで楽して暮らせるわい!



はやる気持ちを押さえながら、
中にいるはずのかぐや姫を切らない様に気をつけて、竹をスパッと・・・・・・


すると中には1頭のメス犬が・・・・
まさかあんたが、かぐや姫はんか?!

とショックを隠しながらも声をかけたのでした。
・・・・?
言葉がわからんのかいな?
ほらあの昔話に出てくるかぐや姫ちゃいまんのか?

私は、ショコラ餅つき姫と申します・・・・
???
まあ、何でもええわ!あんたについてる持参金は何処かいな?
あるんやろ?
と問い詰めるクッキーであったが・・・・
お腹が減ってるので、早く連れて帰っておくれなもし・・・・
と、切々と空腹を訴える餅つき姫に、
しゃないなぁ・・・・持参金は別便で宅配されるのかもしれんな。
とにかく連れ帰ればきっと運が開けるに違いない!!




こうしてショコラ餅つき姫は、
クッキーの獲ったタケノコとともに家路へと向かうのであった・・・


ヘヘヘ・・・ショコラ餅つき姫の持参金で楽が出来そうだ!!

ねえねえ!クッキー様のお家ってどんなの?
まあ、ボクにすればお城みたいなものかな・・・・
え?!お城!!



もうすぐ着くよ!ボクのお家が見えてきただろう!
お城・・・・・って?あれっ!!
そうだよ、あれがボクのお城!!
そんな・・・・童話の世界と何か違ってる!


第2話へと続くかどうかは、定かでない・・・・

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